残業代の未払い1
私は、同じ会社に長年勤務していました。すでに退職していますが、在職当時は役職が付いていたので、少額でしたが毎月役職手当が支払われていました。
残業が多い会社だったので、私もよく残業をしていました。しかし、私には役職が付いているという理由で残業代は支払われませんでした。
これに対して、平社員は残業代がつくため、役職が付いている私よりも給料が多い月が度々ありました。
私だって平社員と同じくらい残業していたのに、役職が付いているから平社員よりも給料が低いなんておかしくありませんか?
会社に対する残業代請求が認められる可能性があります。
役職が付いている場合でも、それだけでは労働基準法上の「管理・監督者」(いわゆる管理職)に該当するわけではありません。
管理職に当たるかどうかは、業務内容や権限、出退勤の自由度、給与面での待遇などを検討したうえで判断されるからです。
残業代を請求する際には、2年間で時効になる点を気をつけなければなりません
今回のケースでは、給与が平社員よりも安いことが多かったということですから、管理職としての待遇とは評価できないでしょう。
業務内容や権限が平社員とさほど変わらずに、出退勤の自由もないという事情があれば、残業代の請求が認められる可能性は高いです。
ただし、残業代を請求する際には、2年間で時効にかかる点に気をつけなければなりません。
残業していたことの有力な証拠が裁判を有利に進めるポイント
また、タイムカードや業務日報などは、残業していたことの有力な証拠となりますので、コピーや写真を撮るなどしておけば、交渉や裁判を有利に進めることができるでしょう。
残業代の問題は、上記以外にも気をつけなければならない点がいくつもありますので、納得いく解決をするためには弁護士の相談を受けることをお勧めします。