残業代の未払い2
私が務めている会社では、給料の中に「業務手当」という項目があって、毎月5万円が支給されています。
会社は、これを定額残業代であり、別途残業代は支払わないと言っています。
私は、そもそも「業務手当」が残業代だという説明に納得できません。
また、私は毎月50時間近く残業しているので、「業務手当」によって全ての残業代が支払われたことになるのも納得できません。
私は、会社に残業代を請求できますか。
時間外手当としての実質をもつかどうかが重要です
「業務手当」が残業代だという会社の主張が認められるのは、「業務手当」が時間外手当としての実質をもつ場合に限られます。
「業務手当」の実質が通常の仕事の対価である場合(時間外手当としての実質をもたない場合)には、それが残業代だという会社の主張は認められず、会社は「業務手当」を残業代計算の基準賃金に入れた上で算出される未払い残業代を支払わなければなりません。
時間外手当としての実質をもつ場合でも、残業代を請求できる場合があります
仮に「業務手当」が時間外手当としての実質をもつ場合でも、「業務手当」の金額が、実際の時間外労働時間に基づいて計算した本来支払われるべき残業代を下回る場合は、その差額を未払残業代として請求できます。
手当の実質が時間外手当かそうでないかについて疑問がある場合には、弁護士に相談してみることをお勧めします。